2008年02月15日

コロマンデルの真っ赤な夕日

オークランドからホームステイ先のウィティアンガまでは、
小型セスナで移動することになっていた。

初めての海外旅行、初めての異国の地、見るもの聞くものが
すべてと言っていいくらいの「初めてづくし。」

小さな飛行場でセスナに乗る時間を待っていた。
隣には、3人のニュージーランド人が楽しそうにおしゃべり。
僕は何か話しかけられても小さな声で「yes・・・yes・・・」
としか答えられない。
相手が何を言っているのかわからない。
こんな状況になって《もっと英語をやっておくべきだった・・・》
と思ったが、ここまできた以上どうしようもない。

そして、搭乗時間。
セスナに乗り込んでしばし唖然。《このセスナ、ほんとに飛ぶの?》
と思ってしまうほど操縦席の計器類は古く、ドアも一部錆びている。
おまけにプロペラが回りだすと、とんでもないほど大きな音。
《今にも壊れそう・・・》
そんな不安がよぎったが、セスナは難なく離陸した。

《神様・・・》
心の中で祈りつつ、平静を装う。
小型機ゆえに仕方のないことだが、旋回するたびに機体が大きく傾く。
子供の頃、高所恐怖症だった僕はビクビクだった。

2度目の旋回のあと、半分目を閉じているような状態だった僕の
まぶたの内側が急に真っ赤になった。
目を開けると、そこには海に沈もうとしている太陽が、
眩いばかりのオレンジ色の光を放ち、海も空も雲も同じ色に染めていて、セスナはその光の真ん中に吸い込まれていくような感覚。
それは「生まれて初めて観た光景」だった。
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